コラム
同業者だから敢えて言わせてもらいます! 私が「おすすめする業者・おすすめしない業者」
「リフォームしたいけれど、どこの業者に頼めばいいのかわからない」
これは、リフォームを検討されているお客様からよく聞くお悩みです。
インターネットで検索すれば、たくさんのリフォーム会社が出てきます。
大手リフォーム会社、地元の工務店、住宅会社、設備会社、ホームセンター、個人経営の会社など、選択肢は本当にさまざま。
では、何を基準に選べばいいのでしょうか?
今回は少し踏み込んで、同じリフォーム業界で20年、2級建築士としてリフォームショップを経営している私が思う「私ならこんな業者を選びます」という本音をお話しします。
■私がおすすめしたいのは、こんなリフォーム業者です

① 最初に「要望」をしっかり聞いてくれる
これは、とても大切です。良い業者は、いきなり商品や工事の話ばかりしません。
「なぜリフォームしたいのか?」
「今、何に困っているのか?」
「どんな暮らしがしたいのか?」
「予算はどのくらいを考えているのか?」
まず、そこを聞いてくれます。
例えば、
「キッチンを新しくしたい」
というご相談でも、
「収納が足りない」
「掃除が大変」
「夫婦で料理するようになった」
「年齢を重ねて使いにくくなった」
など、理由はご家庭によって違います。リフォームは商品を買うのではなく、暮らしを変えるもの。だからこそ、こちらの話をきちんと聞いてくれる業者をおすすめします。
その上で必ず2つのポイントが存在します。
1.去年でも来年でもなく、なぜ今年のこの時にリフォームをしようと思ったのか、そのきっかけは何だったのか?
2.もしそのリフォームをすることによって、どんな生活を手に入れたいですかという質問です。このことを聞いてくれる営業マンは本当に何が大切かを知っています。
② 「何でもできます!」と言い切らない
ちょっと意外かもしれませんが、私はここも重要だと思っています。
リフォームでは、
「できます!」と言うことより、「それは難しいです」「この方法のほうがおすすめです」と正直に言ってくれることのほうが大切です。
家の構造や既存の配管、予算などによって、希望通りにできないこともあります。
そんなときに、無理に「できます」と言う業者より、
「ここはこうしたほうが安全です」
「この方法だと費用がかなり上がります」
「そこまでお金をかけなくても、こちらの方法があります」
と説明してくれる業者のほうが、私は信頼できます。
特にプロと素人の違いは、本来に取ってはいけない柱があったとしたら、素人営業マンは「はい喜んで」といいます。プロは後々後悔して欲しくないからお勧めできません。
仮に依頼を断られるのを覚悟で誠実に答えてくれます。
③ 見積書が「安い」だけではなく、内容がわかりやすい

リフォームでは、相見積りを取る方も多いと思います。
もちろん、価格を比較することは大切です。
ただし、
「一番安い会社=一番良い会社」ではありません。
見積書を見たときに、
「これは何の費用?」
「この工事は入っている?」
「追加料金が発生する可能性は?」
ということが分からない場合は、必ず確認しましょう。良い業者なら、質問したときにきちんと説明してくれます。
安さだけではなく、「何が含まれているか」を比較すること。これは、ぜひ覚えておいてください。
その場合は、なるべく一式と言う単価ではなく、〇〇m2や〇〇枚など細かい見積りになってるかも非常に重要です。
④ メリットだけでなく「デメリット」も説明してくれる
私は、ここがかなり重要だと思います。
商品をすすめるときに、「これはすごく良いですよ!」だけではなく、「ただし、こういうところは注意してください」まで説明してくれる業者。私は、そんな業者をおすすめします。
例えば、
「この素材は高級感がありますが、傷が気になる方にはこちらのほうがおすすめです」
「この設備は便利ですが、ほとんど使わない機能なら無理につけなくてもいいと思います」
「こちらの商品は人気ですが、ご予算を考えると別の商品でも十分だと思います」
こういう説明ができる担当者は、“売ること”より“お客様に合うこと”を考えている可能性が高いと思います。
デメリット言う事はとても勇気がいることです。しかしお客様のことを親身に考えてくれる営業マンであればちゃんと説明してくれるはずです。
では逆に、私ならあまりおすすめしない業者は?

ここからは少し辛口でいきます。
① とにかく契約を急がせる
「今日契約していただければ、この金額です」
「今月中なら特別価格です」
「このキャンペーンは今日までです」
それなら「なぜ初めからその値段で持ってこなかったんだ」とつっこみたくなります。
もちろん、本当に期限のあるキャンペーンもあります。でも、「今決めないと損しますよ」と不安をあおって契約を急がせる業者には、私は慎重になったほうがいいと思います。
リフォームは決して安い買い物ではありません。家族で考えて、納得してから契約する、それが普通です。
特に外壁塗装の足場半額キャンペーンなど、結局その部分を他の項目に水増ししているだけという悪質な例もあります。
② 「今の家では危険です」と不安をあおる

これも要注意です。もちろん、実際に危険な状態なら説明する必要があります。
ただ、
「このままだと大変なことになります!」
「すぐ工事しないと危険です!」
と必要以上に不安をあおって、高額な工事を勧めてくる場合は、一度立ち止まりましょう。
気になる場合は、
「なぜ必要なのか?」
「どこが問題なのか?」
「今すぐやらないといけないのか?」
を具体的に聞いてみてください。写真や現場の状態を見せながら説明してくれる業者なら、より安心です。
大抵このような説明をする業者は、資格者や建築業者を持っていない素人の営業なんです。相談するなら、建築士資格がある建設業許可を建築士から認可されている業者に相談するべきです。場合によってはライセンス証を見せてほしいと聞いてもいいです。
③ 「安さ」だけをアピールする

「どこよりも安い!」
「地域最安値!」
これだけで業者を決めるのはおすすめしません。
リフォームは、材料費+施工費+解体費+処分費+諸経費など、さまざまな費用が組み合わさっています。見積りが安くても、後から追加工事が増えれば、最終的な金額が高くなることもあります。
だからこそ、「総額はいくらなのか?」だけではなく、「その金額で、どこまで工事してくれるのか?」を確認しましょう。
リフォームは人生で何番目かに大きな買い物です。目先の安さにつられてしまい後悔するケースが多くあります。
工事の質や仕上がり、工事の養生、職人の腕、補償、5年10年後も不具合があったら、当日か翌日に本当に見に来てくれるのか。また担当者がコロコロ変わり、担当者が1年で辞めてしまい、また1から人間関係を作るのかなど見極めるべき点が多々あります。
④ 担当者と職人さんの連携が見えない
これは、実際に工事が始まってから困るケースがあります。
営業担当者には伝えたはずなのに、「職人さんには伝わっていなかった」ということが起こると、お客様はとても不安になります。
リフォームは、営業・現場監督・職人など、いろいろな人が関わります。
だからこそ、
「誰が現場を管理するのか」
「変更があったときは誰に伝えればいいのか」
「勝手に進めて後から高額な追加請求がないか?都度見積りを出してくれるのか?」
を契約前に確認しておくと安心です。
⑤ 工事が終わったら「はい、終わり」
私はここも大切だと思います。リフォームは、工事が終わったらすべて完了……ではありません。
実際に使い始めてから、「ここが少し気になる」「使い方が分からない」ということが出てくる場合もあります。
だからこそ、工事後も相談できる業者なのか?という点も、業者選びの大切なポイントです。
イメージとしては、「街のかかりつけ医」ならぬ「街のかかりつけ工務店」みたいに何かあれば、すぐ相談乗ってくれ、助けてくれる存在です。
■私が思う「良いリフォーム業者」の共通点

結局、私がおすすめしたいのは、「売るのが上手な会社」より、「相談しやすい会社」。
そして、
・話をしっかり聞いてくれる
・できないことは、できないと言ってくれる
・メリットだけでなくデメリットも説明する
・見積書が分かりやすい
・追加工事の可能性を説明する
・契約を急がせない
・現場との連携がしっかりしている
・工事後も相談できる
こんな業者です。
まとめ
最後に、同業者だから敢えて言わせてもらいます。
よく言われる例ですが、昨日まで牛乳屋さんだった人が今日からリフォーム屋さんですと名乗って言うケースも過去になりました。そのくらい混合玉石の世界なんです。
だから本物と偽物と言ったら語弊がありますが、有象無象で見極めが難しいです。
リフォーム会社を選ぶとき、「大手だから安心」「地元だから安心」「口コミが多いから安心」「一番安いから安心」とは限りません。
もちろん、会社の規模や口コミも判断材料になります。でも、それ以上に大切なのは、「この人になら、自分の家のことを相談できる」と思えるかどうか。
リフォームは、商品を買って終わりではありません。家の中に入ってもらい、大切なお住まいを預ける仕事です。
だから私は、「この会社に任せて大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、契約を急がず、いったん立ち止まって考えることをおすすめします。
そして、分からないことは遠慮せずに聞いてください。良い業者なら、きっと嫌な顔をせずに答えてくれるはずです。
「何を選ぶか」も大切ですが、「誰に頼むか」はもっと大切。
後悔しないリフォームのために、ぜひ業者選びからじっくり考えてみてください。
難しいことばかり言ってしまいましたが、究極は誰があなたのことを1番に親身になって考えてくれているのか、その1点だけ外さなければリフォームは必ず成功します。













