コラム

リフォームの嘘 ~その①~屋根工事の点検商法にご注意ください!

「屋根が浮いています」は本当?屋根点検商法の嘘を徹底解説~

近年、「近くで工事をしていたら、お宅の屋根が気になりました」「屋根の板金が浮いていますよ」などと言って突然訪問してくる業者によるトラブルが全国で急増しています。

このような手口は「屋根点検商法」と呼ばれ、消費生活センターや警察庁、各自治体からも注意喚起が行われています。

特に高齢者世帯を中心に被害が増えており、必要のない屋根工事を契約してしまったり、相場より大幅に高額な工事代金を請求されたりするケースが後を絶ちません。

今回は、リフォーム会社として実際に寄せられる相談をもとに、「屋根点検商法の嘘」とその対策について詳しく解説します。

相談事例

豊橋市や豊川市でも、次のような相談が増えています。

「近所で工事をしている者ですが、お宅の屋根がめくれているのが見えました。」

「このままだと台風で屋根が飛ぶ危険があります。」

「無料で点検しますので屋根に上らせてください。」

突然訪問してきた業者に言われ、不安になったお客様から弊社へご相談いただくことがあります。

実際に点検してみると、

・屋根に異常がない
・修理の必要がない
・訪問業者が言った不具合が存在しない

というケースが非常に多く見られます。

中には、屋根に上がった業者がわざと屋根材をずらしたり、板金を曲げたりして写真を撮り、「こんなに壊れています」と説明する悪質な事例も報告されています。

実際に弊社のお客様であった例

2024年8月当社のOBのA様よりお電話をいただきました。

内容は業者から「屋根が大変なことになっている」と言われたから、一度見に来てほしいと言われました。

翌日早速伺いました。高所専用カメラで撮影をいろんな角度からするのですが、さっぱりどこが大変なことになっているのかが分かりません。

 

 

 

 

お客様に聞いてもどこが大変なことになっているかわからずまず、お家の中でお話を聞くことなりました。

その見に来た会社いわく「屋根を今すぐ葺き替えないと大変なことになる」と。

そこで見積もりがあるのかと聞くと、出されたのは手書きで殴り書きした。255万と書かれた紙一枚のみでした。名刺もつけてありました。

 

 

 

これは完全に「屋根点検商法」だなと思いました。お客さんにはすぐお断りの電話するように進言させていただきました。

あれから2年経ちますが、何も雨漏り等の不具合は一切ありません。何だったんだという疑問のみが残りました。

相談事例からみる勧誘トーク

屋根工事の点検商法では、ほぼ決まった勧誘トークが使われています。

「近所で工事をしていたら見えました」

実際には遠くから屋根の細かな異常を確認することは困難です。

特に2階建て住宅の棟板金の浮きや釘抜けを地上から発見することはほぼ不可能です。

不安を煽るための典型的な営業トークと考えましょう。

「無料で点検します」

本当に善意で無料点検をする業者も存在します。

しかし点検商法では、「無料点検」を入口にして契約へ誘導することが目的です。

信頼できる業者であれば、会社名や所在地、施工実績などを明確に説明できます。

身元の分からない訪問業者には注意が必要です。

「今すぐ工事しないと危険です」

屋根修理の緊急性を強調して契約を急がせるのも典型的な手口です。

本当に危険な状態であれば写真や動画を見せながら丁寧な説明があります。

その場で契約を迫る業者は要注意です。

「火災保険で無料になります」

「保険金で工事ができる」「自己負担はありません」と説明する業者もいます。

しかし火災保険は経年劣化には適用されません。

保険適用には条件があり、必ずしも保険金が下りるわけではありません。

アドバイス

屋根点検商法の被害を防ぐためには、まず「その場で判断しないこと」が重要です。

突然訪問してきた業者を安易に屋根へ上がらせないようにしましょう。

また、以下の点を心掛けてください。

・その場で契約しない
・必ず複数社から見積もりを取る
・会社の所在地や実績を確認する
・家族に相談する
・地元で長年営業している会社へ相談する
・不安な場合は消費生活センターへ相談する

特に屋根工事は高額になることが多く、数十万円から数百万円の契約になる場合もあります。

焦らず冷静な判断が大切です。

身近な高齢者を守るために

屋根工事の点検商法は高齢者を狙うケースが多く見られます。

一人暮らしや高齢夫婦世帯では、

「近所に迷惑がかかる」
「今すぐ直さないと危険」

と言われると不安になってしまいます。

ご家族や地域の皆様は、

「訪問業者の話だけで契約しない」
「まず家族に相談する」

ということを日頃から伝えておくことが大切です。

離れて暮らすご両親にも、屋根工事や外壁工事の訪問販売に注意するよう声掛けをしてあげましょう。

 

点検商法を行う業者の特徴

屋根工事の悪徳業者には共通した特徴があります。

突然訪問してくる

事前連絡もなく訪問し、「近所で工事をしているのでご挨拶に来ました」と話しかけてきます。

無料点検を強調する

「無料なので安心してください」と言いながら屋根へ上がろうとします。

不安を煽る

「次の台風で飛ぶかもしれない」
「雨漏りする前に直しましょう」

など恐怖心を利用します。

その場で契約を迫る

「今日契約なら安くできます」
「足場を近くで組んでいるから安くできます」

などと即決を求めます。

会社の実態が分からない

名刺がない、所在地が曖昧、ホームページがないなど、会社の実態が確認できないケースがあります。

100%騙されないための対策

屋根点検商法を防ぐ方法は意外とシンプルです。

屋根に上がらせない

最も重要なのは、訪問してきた業者を安易に屋根へ上がらせないことです。

屋根へ上がることで、故意に屋根材をずらしたり板金を曲げたりする悪質な事例も報告されています。

その場で契約しない

どれだけ不安な説明を受けても、その場で契約する必要はありません。

必ず家族や信頼できる業者へ相談しましょう。

複数社に確認する

屋根修理が本当に必要なのか、地元の業者へ点検を依頼しましょう。

相見積もりを取ることで適正価格も分かります。

地元業者へ相談する

長年地域で営業している会社は評判や施工実績が残ります。

突然訪問してくる業者よりも安心して相談できます。

訪問販売が来たときの断り文句集

突然の訪問販売は、はっきり断ることが大切です。

実際に使いやすい断り方をご紹介します。

パターン①

「いつもお願いしている業者がありますので結構です。」

パターン②

「家族と相談しないと決められません。」

パターン③

「訪問販売では契約しないことにしています。」

パターン④

「必要であればこちらから業者を探します。」

パターン⑤

「点検は結構です。失礼します。」

悪質な業者ほど会話を続けようとします。

長話をせず、インターホン越しに断ることをおすすめします。

もし契約してしまったら?クーリングオフの方法

訪問販売で契約した場合、多くのケースではクーリングオフ制度を利用できます。

クーリングオフとは?

契約後であっても一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。

訪問販売による契約の場合、通常は契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリングオフが可能です。

クーリングオフの手順

  1. 契約書を確認する
  2. クーリングオフ期間内か確認する
  3. 書面またはハガキで通知する
  4. コピーを保管する
  5. 特定記録郵便などで送付する

業者が拒否しても大丈夫

「もう材料を発注した」
「足場を予約した」
「クーリングオフはできない」

と言われても、法律上クーリングオフできる場合があります。

一人で悩まず、消費生活センターへ相談しましょう。

被害に遭った場合の相談先

万が一、屋根工事の点検商法による被害に遭った場合は早めに相談しましょう。

消費者ホットライン

電話番号:188(いやや)

最寄りの消費生活センターにつながります。

警察相談専用窓口

電話番号:#9110

悪質な勧誘や脅迫的な営業を受けた場合は警察へ相談しましょう。

豊橋市・豊川市でも増えている屋根点検商法

実際に弊社へご相談いただく内容でも、

「屋根が浮いていると言われた」
「無料点検を勧められた」
「火災保険で無料になると言われた」

というケースが年々増えています。

しかし現地調査をすると異常が見つからないことも少なくありません。

本当に屋根修理が必要かどうかは、地域で長年営業している信頼できる業者へ相談することが大切です。

まとめ

屋根工事の点検商法は全国的に被害が増加しています。

「近所で工事をしている」
「屋根が浮いている」
「無料で点検します」

という言葉をかけられても、すぐに信じる必要はありません。

大切なのは、

・屋根に上がらせない
・その場で契約しない
・複数社へ相談する
・家族へ相談する

この4つです。

大切な住まいを守るためにも、屋根点検商法の手口と嘘を知り、冷静に対応しましょう。

 

執筆者:(株)ありがとうの家 代表 塩川昌志